疳の虫(かんのむし)とは乳児の異常行動を指していう俗称です。
夜泣き、かんしゃく、キーキー言う、泣き止まない、ひきつけ…などを起こすのは、虫の仕業、と言われていました。
よくコメカミや眉間に青筋があると、「疳の虫がある」っていいますね。
青筋があってもなくても、調子が悪くして神経質になっている子は、目元や鼻筋に緊張感が現れ、髪が逆立ってきます。
疳の虫の「疳」という字は「やまいだれ」に「甘い」。
本来はお乳の飲み過ぎという意味だったようです。
つまり、消化不良が夜泣きや疳の虫の大きな原因のひとつということです。
赤ちゃんが飲みたいだけお乳を飲ませると、満腹の感覚がわかりにくいので、際限なく(?)お乳を飲み、消化不良を起こして胃腸の調子が悪くなり、夜泣きや不機嫌な状態になっている…ということをあらわしているとのことです。
私が1人目を出産したころは「赤ちゃんに果汁を飲ませる」というのが育児書に書かれていました。
湯冷ましも書かれていたので、湯冷ましは飲ませていました。
果汁なんて甘味の固まりですよね。
(あ…めんどくさがりな私は飲ませていなかったですけれども)
これが2人目となると、果汁はだめ。水分補給は全部母乳でOK!になりました。
2人目の時に当たり前となっていた「お風呂上りの水分補給も授乳」。
これ、脾胃の弱い赤ちゃんには負担だったようです。
よくよく考えたら、お風呂から上がって、もう寝るって時に、ガッツリ食事しているようなものですからね…。
食欲旺盛で、胃腸の丈夫なお子さんは授乳でも大丈夫かもしれませんが、胃腸の丈夫でない子は、風呂上がりの水分補給を湯冷ましに変えてみましょう。
もう寝るので、消化吸収作業もお休みさせてあげましょう。
2人目の子は、完全母乳だったのになぜか便秘をする子でした。
よくよく考えたら、脾胃がそんなに丈夫じゃなかったんですね~。
食が細いので、体も細くてちっちゃいですが、元気に遊んでそんなに風邪もひかないので、無理に食べさせる=丈夫になる、と考えなくて大丈夫です。
好き嫌いをなくす努力は必要ですけどね。
お乳の飲みすぎもありますが、結局は母親の甘いものの摂りすぎということもあります。
母乳はお母さんが食べたものから作られます。
今は食べ物が豊かです。
母乳を出しているとお腹が空くのでついつい甘いものを食べ過ぎていませんか?
これ、脂肪分たっぷりの消化に手間取る、胃もたれしやすい母乳を作る元です。
「飲ませないと、おっぱいが張って大変なことになるのよ」 という方は、飲ませ過ぎの場合も。
母親の体は、飲ませたら飲ませた分だけ生産するようにできています。
1人目のとき、出るからとじゃんじゃん飲ませて、余った母乳は絞って捨てていたのですが…、これが出過ぎの原因だったようです。
母乳を無駄に出し過ぎると、お母さんの体力が消耗します。
飲まなくて、パンパンに張ると、体は母乳の生産を抑えようとします。
辛い時は冷やします。
温めると余計に出るのでNG!
詰って乳腺炎になりやすい方は、食べ物の見直しを!
脂肪、炭水化物の量が多くありませんか?
出過ぎのお母さん、出ないお母さん、両方のタイプにおすすめなのが、葉もの野菜をたくさん入れたお味噌汁。
これ、マタニティヨガを教えてくれていた助産師さんも言っていました。
どうしてもお菓子を食べてしまう方は、お菓子を野菜ジュースに変えてみては?
姿勢やおんぶヒモの使い方、肩こりなどからくる血行不良も乳腺炎になりやすいです。
疳の虫、と言いますが、虫がいるのではなく、虫が入って来たように感じる乳児の神経症のようなものです。
大人だって、体調が悪い時イライラすることがありますよね。
それと同じ。
赤ちゃんはそれを訴える方法が、不機嫌になったり、泣くことでしか訴えられません。
「泣くのは丈夫な証拠~ 今だけよ~」…なんて、何の助けにもならないアドバイス。
「虫がいる!」とまじないをすること。
さぁ、ここまで書いて、助けになると思いますか・・・・・。
お母さんの体調を整えることも、夜泣き・疳の虫対策には必要ですよ!
下の子の夜泣き疳の虫は、上の子が原因と言う説も…笑
昔から日本では、疳の虫に小児はりがよく使われてきました。
皮膚の過緊張部位を小児はりでゆるめてあげることで、赤ちゃんの緊張状態を取り除き、消化を促進したり、リラックスをさせることができます。
赤ちゃんがリラックス?!
と思うかもしれませんが、赤ちゃんだって緊張することがあるんですよ~。
小児はり前後で写真を撮ってみ比べると、わかりやすいです。
一昔前までは、赤ちゃんが泣き止まない、キーキー言うと、おばあちゃんが 「疳の虫は小児はり連れて行きな~」 と言ってくれていたそうですが、今はなかなか言ってくれる方はいませんね(╥﹏╥)
「泣くのは丈夫な証拠」 「今だけ」 「病気じゃないから」 「虫がいる」 と、言われる前に、小児はりへ。