夜に突然大泣き!
赤ちゃんなら夜泣きとわかりますが、これが2,3歳の幼児さんや、小学生となると何事がおきたのかとビックリしますね。
生後1ヶ月くらいまでは、赤ちゃんは1日のほとんどを寝て過ごしています。
2時間~3時間おきに目を覚ますことが多く、昼と夜の区別はありません。
生活リズムは定まっていない状態なので、夜でも関係なくお腹が空いたり、ちょっとしたことで目を覚まします。
生後6ヶ月を過ぎたあたりから、明るくなると起き、暗くなると眠るという生活リズムが身につくようになり、夜にまとまって眠るようになります。
ただ、この頃から夜泣きが始まることが多いですね。
夜泣きの原因は様々ですが、何かしらの原因で夜中に目を覚ましてしまった状態です。
1歳前後がピークだった、と訴える方が多いようです。
長い子ですと2歳くらいまで続くこともあるようです。
やっと夜泣きが落ち着いて、夜ゆっくり眠れる…と思ったら、再び夜中に突然叫んだり、泣き出すお子さんがいます。
もう赤ちゃんじゃないのに、まだ夜泣き?!と思い、なだめて何とか寝かしつけようとします。
しかし、夜泣きとは違って、声を掛けても反応しない。
なだめても一向に泣き止む気配がなく、困っていると突然また眠ってしまう。
ということがあり、何が起きたのかとビックリするお母さん、お父さんが多いです。
そして、朝起きた時に、夜中に突然泣いたり叫んだ理由を聞いてみますよね。
するとお子さんは夜中に起きた覚えもなく「パパとママは何の話をしているんだろう?」と、キョトンとしてしまいます。
だって、夜中に泣き叫んだ本人は、一晩中寝ていたんですから、覚えているわけがありません。
これは、「夜驚症」といって、夜泣きとは違います。
夜泣きは、浅い眠りの途中で起きて泣き出すこと。
夜驚症は、深い眠りの途中で脳の一部だけが起きてしまうこと。
なので、朝起きて、夜中の出来事をお子さんに聞いても覚えていないのです。
お子さんは深い眠りの真っ最中なのですから!
夜驚症は、幼児期から小学校低学年の児童にみられます。
睡眠中枢が未熟なために、深い眠りの最中なのに大脳辺縁系が活発に動いて、感情が爆発した状態と考えられています。
生まれつきの脳の素質によるものなので、育て方には影響されないと言われています。
ただ、未熟な脳に強い刺激を与えるのは控えた方がよいでしょう。
・寝る前のテレビやゲーム、スマホの使用を控える。←目から入る強い光は脳に強い刺激を与えます。
・夜中に突然泣き叫ぶことに対して、親が必要以上に気にして、子どもを不安にさせないよう、落ち着いた対応をする。
夜驚症は脳の発達のアンバランスによって起こるので、皮膚を優しくなでさする小児はりで、脳を心地よく刺激し、健やかな成長を手助けしてあげることもおすすめです。
似たような症状に「夢遊病」もあります。
これも脳が深い眠りの最中、特に眠ってから1~2時間程が多く、朝起きても覚えていません。
原因は不明ですが、睡眠不足やストレス、寝る時間が不規則だと症状が出やすいと言われています。
私も、子どもの頃は夜中に突然起き上がったり、何か叫んでいたことがある子どもでした…(笑)
そんな私に似たのか、娘も夜中に突然叫んだり、ベットから転落しておでこにアザができているのに、覚えていない…なんてことも。
成長とともに見られなくなる症状ですので、落ち着いて見守ってあげましょう。