江戸時代に書かれた貝原益軒の『養生訓』を読んで、日頃の養生に活かすシリーズ。
今回は、巻第二総論下、二十九。
何ごともよくしようとして急ぐと、きっと悪くなる。病気の治療もまた同じである。
病気に適応するかどうかを知らないで、むやみに治療を求めてはいけない。
自分の病気に合っているのかどうなのか?というのは、なかなかわかりにくいものです。
風邪をひいたといって、皮膚科や整形外科へ行く人はまずいないでしょう。
田舎の小さなクリニックや診療所などへ行くと、どんな病気やケガも大体見てくれますが、都会へ行けば行くほど、病院の専門性が細かくてどこへ行っていいのかに困りますね。
「病気に合った治療を求めなさい」と言われても、なかなか難しいのではないでしょうか?
おまけに、ちまたには健康情報、健康食品、健康器具…などなど、これを使えば、これを飲めば健康になるという情報があふれています。
病気に合った治療をしないと治らないのはもちろんですが、自分の体質にあった健康法をしなければ、かえって体を壊してしまいます。
ここで言う「病気に合った治療を」は、今で言うならば、いつまでも健康で美しく若々しくいようとして、やみくもに健康情報に飛びついてもだめだよ、ってことなのだと思います。
健康を気づかっているつもりが、かえって体調を悪くしていた…なんてことにならないように、流行りにすぐ飛びつかずによく検討する。変だな?と思ったらすぐやめる。
まわりの暗示にすぐかからない!
「これって合っている?」と問うのは、自分自身に。
参考文献:
『図解 養生訓』斎藤 孝 著
『養生訓 (中公文庫) 』貝原 益軒 著 松田 道雄 訳