治療院探しの参考にしやすいように、具体例を挙げてご紹介しております。
子どもを元気に、ママを笑顔にする鍼灸師おがわです。
首肩こりにはさまざまなパターンがあることを、ご紹介しました⇒『首肩こり』
では、一つ一つ詳しく見ていこうと思います。
昨日から肩こりがひどい
25歳女性(初見10月)
主訴:昨日から肩がこっている。
1年前からアトピーの改善&予防と、便秘解消のために定期的に通い続けていている。
昨日の朝、風が冷たかったのに薄着で仕事に出かけてしまったら午前中から喉が痛く、夜から風邪のような症状になったのだが、いつも通り月に1度の予約日だったので来院。
脈は浮いていて、早い。
しかし、本人は寒いと言っている。
肩こりとのどの痛みが辛いので、今日はそこをなんとかして欲しいとのことであった。
①五臓の精気の虚
皮膚が弱い人は、肌のバリア機能が弱く、皮毛をつかさどる肺の精気が虚していると考えます。
②病因
冷たい風にあたって冷えた。
③病理の虚実
体のバリア機能=気、が虚して、邪気に入られた状態。
④寒熱の発生
寒邪が風邪とともに入って来たために、表面に風寒の邪がいます。
その邪気と戦って追い出すために、体が必死に熱を発散させたり、喉が炎症を起こすので、熱が発生します。
~ここまでを、部分治療に入る前に脈を整えるという形で、本治法をして治療していきます~
⑤臓腑経絡に波及
風寒の邪気と戦っているために、肺気の循環が悪くなり陽気が停滞して、太陽経と陽明経がこることがあります。
特に、首や肩の上部に熱が停滞します。
特に、もともと肺が弱い、皮膚が敏感な人が多いです。
急性の症状なので筋肉や皮下組織のこりはなく、皮膚表面の緊張が主となります。
⑥病証
急性熱病、つまりカゼを引いた時の証です。(肺虚熱証)
これが体の中にまで侵入してくるようだと、証が変わってきて、症状が長引きます。
通院の目安
ゾクゾクっと寒気がしたときに、鍼灸治療を受けておくと悪化を予防して回復が早くなります。
インフルエンザなどの感染症は病院へ行かれることをお勧めしますが、初期のちょっとした風邪の時は鍼灸治療で体の表面にいる邪気を追い出す手伝いをしてもらいましょう。
当院に通っていて1番メリットのある人は肺虚証さんと脾虚証さん。
定期的に通院していることで急な体調の変化に迅速に対応できます。
なかなか治らない咳で肩や肩甲骨まわりがこるときも、鍼灸治療をプラスしてあげると体が楽になります。
風邪だから鍼灸はやめておこう…と思わずにご来院ください。
普段の養生:暖かくして、早く寝ましょう。
あまりにも高熱がでる、咳がひどい、嘔吐や下痢がある…など、症状の悪化がみられる時は、普通の風邪ではなく感染症の疑いがありますので、速やかに病院を受診しましょう。
このタイプは風邪が治ると、首肩こりも楽になります。
単純に1パターンのみの方もいれば、いろいろ合わせ持っていたり、季節や年齢、生活習慣によって変化していくのが人間です。
自分の不調の原因はなんだろう…?と思われましたら、はりきゅうアロマのおがわ.をお申込みください。
予約状況で2時間ほど空いている時間を選び、予約フォームからご予約ください。
※メール、LINE@、お電話での健康相談は、致しかねますのでご遠慮ください。
ご紹介している例は実際の患者さまではなく、日々の臨床、勉強会で取り上げられた症例、参考文献をもとに書いた架空の人物です。(実際の症例報告は、同意を得た方のみ勉強会等で使わせていただいておりますが、個人情報となりますのでブログには上げておりません)
参考文献:
日本鍼灸医学(経絡治療・臨床編)経絡治療学会:編
日本鍼灸医学(経絡治療・基礎編)経絡治療学会:編
図解 よくわかる経絡治療講義 大上勝行:著 池田政一:校閲