熱い日は、火を使った料理をしたくない鍼灸師小川です。
…みなさん、同じですよね^^;
だからと言って、冷たいもの、火を通さないものばかり食べていると、胃腸が疲れて秋風が吹く頃には胃痛で動けなくなるので、悩ましいところです。
最近は、電子レンジでチンすればできる料理を考案している方のTwitterをフォローして参考にしています。
インスタの料理動画とか…便利ですよね。
どうしてもメニューがワンパターンになりがちなので、料理のアカウントをフォローしておくとマンネリ防止になって助かります。
さて、今日から夏の土用が始まりました。
しかも、初日は土用の丑の日。
ウナギは食べましたか?
うちは食べません…。(食べられません?)
高いですよね~。
まぁ~ウナギじゃなくてもいいんです。
次の季節に向けてしっかりと栄養が摂れれば。
みなさま「土用の丑の日はウナギを食べる」というので、夏の土用はなじみ深いと思うのですが、四季それぞれに土用があるのはご存じでしょうか?
土用というのは、春夏秋冬の季節が終わる18日前くらいから始まります。
東洋医学ではよく使われる五行に由来する暦の節目のことです。
次の季節にバトンタッチをするための準備期間なのです。
私が普段、鍼灸治療で使っているツボ=経穴、それをつなぐ経絡は12あります。
その経絡それぞれ、胃腸から始まり四肢末端に向かい、めぐってまた胃腸に戻って、また胃腸から出ていく…ということを繰り返しています。
ツボの本や経絡人形などは、体表面のツボしか載っていませんので「胃腸を通る」と言われてもわかりにくいかと思いますが、経絡の専門書になるときちんと体内をめぐる経絡のルートが書いてあり、ちゃんと通っています。
経絡とは、飲食物から栄養を取り出し、それを四肢末端まで運ぶ役割をしているのです。
図にするとこんな感じです。↓
ボールの表面を気血津液がめぐり、ボールの中心に飲食物を消化して栄養をとりだす胃腸、つまり脾胃があると3Dでイメージしてください。
なので、五行の図といえば、木→火→土→金→水…と並べた図が有名ですが、実際は木→土→火→土→金→土→水→土…の順番に巡って、土はボールのど真ん中(至陰)にあるのが、自然界においても、人間の体の中においても、正しい順番となります。
つまり、土用というのは、五行で言うところの「土」であり、まもなく「火」の季節である夏終わり、「金」の季節である秋を迎えるための準備期間なのです。
「土」に戻って来て夏の間に消耗した心の気を補充し、秋に必要となる肺の気を蓄えて、また全身へとめぐらせなくてはならない時期。
今年の夏はいかが過ごしましたか?
寒くて全然、陽気を補充できなかった。
湿気にやられっぱなしだった。
という方が多いのではないでしょうか?
夏の土用期間は、北海道もようやく気温が上昇しそうです。
秋に風邪をひきやすい方、冬に冷えに悩まされる方は、充分に陽気を補充しておきましょう。
土用は体を緩めて栄養を取り込む季節。
冷たいものの摂り過ぎで胃腸に負担をかけることなく、きちんと栄養と休息をとり、体を養いましょうね。
というわけで、 胃腸の弱い方はウナギで栄養を摂らなくても大丈夫。
しっかりごはんをかんで食べる。
でもいいのです。
あ、もちろん、食べ過ぎて脾胃を弱らせるのはNGです。
土用は…、断食とか、ファスティングとか、過労とか、過酷な筋トレやフルマラソンは向かない時ですよ。
胃腸にやさしい葉もの野菜多めの和食を腹八分目までよく噛んで食べ、お風呂に入ってスッキリして、早く寝ましょう。
冷たい麦茶で水分補給したくなりますが、暖かい緑茶も身体の余分な熱を冷ましてくれるのでおすすめです。
暖かいものを摂ると、発汗し、涼しくなります。
立秋は8月7日。
あ…サロン通信の準備をしなくっちゃ。