治療院探しの参考にしやすいように、具体例を挙げてご紹介しております。
子どもを元気に、ママを笑顔にする鍼灸師おがわです。
疲れにはさまざまなパターンがあることを、ご紹介しました⇒『疲れ』
では、一つ一つ詳しく見ていこうと思います。
疲れがとれず日中眠気がひどい
34歳女性(初見4月)
主訴:疲れがとれず日中眠気がひどい
鍼灸でスッキリすれば…と思い来院。
顔色も唇も白く、手足が冷たい。
お腹をさわると、臍の上あたりがチャポチャポ言うが、そんなに大量に水分はとっていないという。
話し声が小さく元気がない。
低気圧が近づいてきたり、気温が下がると頭痛がし、嘔吐することもある。
血圧が低く、上は100mm/Hgいかないことが多い。ときどき動悸がすることもある。
朝起きられなくて、朝ご飯を食べないことが多く、その分お昼に食べ過ぎると今度は眠くて起きていられない。
①五臓の精気の虚
胃の陽気がなくなると、脾胃の働きがわるくなり、脾の精気が虚していきます。
②病因
寒くて朝起きられないので、朝ごはんを抜いていた。
③病理の虚実
陽気が足りないので、胃が働かないことにより、気血津液が作られない状態。
④寒熱の発生
陽気が足りていないので、体全体が冷えます。
~ここまでを、部分治療に入る前に脈を整えるという形で、本治法をして治療していきます~
⑤臓腑経絡に波及
体が冷えて全体的にエネルギー切れを起こし、冷えています。
胃に陽気がないと、胃腸が働かないため、食べ物が入って来ても消化吸収をせず胃もたれがします。
それでも消化しようとすると、活動するエネルギーが使われるため、眠くなってしまうのです。
完全に冷え切ってしまったら死んでしまうので、胸には陽気が残っているのですが、それが動悸となって感じることがあります。心痛などになると非常に危険です。
⑥病証
脾虚寒証によるエネルギー不足。
寒い季節は1~2週間おきに、調子がよくなって温かくなってきたら月に1度くらいのペースで鍼灸に通って胃腸の働きを整えていきましょう。
家ではお灸などを使ってセルフケアをするのもおすすめです。
虚証で寒証の人は、強い刺激をしたり、体質に合わないお薬やサプリメント等を使うとかえって体調を悪化させることがあります。体調を整えるのに時間がかかりますが、無理なことはせずにコツコツ治療していきましょう。
根気よく通われることをおすすめします。
普段の養生:冷たいもの、生もの、水分の摂りすぎに気を付けて、温かいものを食べましょう。
足腰お腹を冷やさないような服装をしましょう。
適度に運動をしましょう。
夏になったら、窓越しに服の上から日光浴をして陽気を補充しましょう。
なるべくクーラーには当たらないこと。
単純に1パターンのみの方もいれば、いろいろ合わせ持っていたり、季節や年齢、生活習慣によって変化していくのが人間です。
自分の不調の原因はなんだろう…?と思われましたら、はりきゅうアロマのおがわ.をお申込みください。
予約状況で2時間ほど空いている時間を選び、予約フォームからご予約ください。
※メール、LINE@、お電話での健康相談は、致しかねますのでご遠慮ください。
ご紹介している例は実際の患者さまではなく、日々の臨床、勉強会で取り上げられた症例、参考文献をもとに書いた架空の人物です。(実際の症例報告は、同意を得た方のみ勉強会等で使わせていただいておりますが、個人情報となりますのでブログには上げておりません)
参考文献:
日本鍼灸医学(経絡治療・臨床編)経絡治療学会:編
日本鍼灸医学(経絡治療・基礎編)経絡治療学会:編
図解 よくわかる経絡治療講義 大上勝行:著 池田政一:校閲