治療院探しの参考にしやすいように、具体例を挙げてご紹介しております。
子どもを元気に、ママを笑顔にする鍼灸師おがわです。
疲れにはさまざまなパターンがあることを、ご紹介しました⇒『疲れ』
では、一つ一つ詳しく見ていこうと思います。
寝ても休んでも取れない疲れ
50歳女性(初見1月)
主訴:疲れ、アンチエイジング
仕事が忙しすぎてバタバタしていたら、周りの人たちから心配されるほど老けてしまい、美容はりとフェイシャルトリートメントで若返りたいと来院。
顔色がくすんで冴えない。
年齢の割には少し老けて見える。
脈は浮いて細く弱い。
お腹を触ると、心窩部は張っていて熱を感じるが、胃が下がっていて、下腹部に力がない。
年末は仕事が忙しく、自分の仕事を手伝ってくれるスタッフがいないこともあり、疲れていようが風邪をひこうが仕事を休むこともできない。
トイレに行くタイミングを逃し、先月は膀胱炎にもなった。
スタッフを増やして欲しいとお願いしているが、なかなか増やしてくれない。
「私が倒れたら、困るのは会社なのにね~」とひたすらぼやく。
先月は、仕事の帰りも遅く、忘年会のときに風邪をひいたら、咳が長引いてしまった。
お正月に実家へ帰省した際、高校時代の同級生に「体壊した?」と顔色の悪さを見て、心配されてしまった。
母親にも体調を心配され、自分でも日頃の疲れが取れていないことを痛感していたので、何か良い方法はないかと思っていたところに美容鍼のことを知り、ネットで検索して、当院を見つける。
今月に入りようやく当院の営業している時に休日をとることができたので、楽しみに来た。
①五臓の精気の虚
老化に関わる腎精は、30代後半を過ぎると、どんどん虚していきますが、過労が続くと消耗のスピードは速くなります。
②病因
過労。
③病理の虚実
年齢とともに、生まれ持った元気も、体に必要な気血津液を作り出す能力も衰えてきます。
過労を続けると、作り出す能力も、必要なものもどんどん消耗していきます。
④寒熱の発生
血やうるおい分が不足すると、乾燥して熱が停滞します。この状態のうちは意外と体が動けてじっとしていられない場合があります。
エネルギ―不足の状態になれば、冷えの症状があらわれます。この状態になると非常によくありません。
~ここまでを、部分治療に入る前に脈を整えるという形で、本治法をして治療していきます~
⑤臓腑経絡に波及
疲れは肝を消耗し、適度な食事としっかり休息をとることで回復しますが、それでも回復しないほど感度な疲労は腎を消耗します。
精力がないために根気がなくなり、疲れが取れない状態となります。
特に足腰の疲れを感じます。
⑥病証
腎虚熱証。冷えを強く感じて体が動かないような状態になると腎虚寒証。
誰でも、年齢とともに腎虚証となっていきますが、急激に老化がすすんで腎虚証になる場合、まだ若いのに腎虚証になる場合は要注意です。
生きものは徐々に老化していきます。
それを食い止めるのは不可能ですが、その老化を緩やかにすることはできます。
ここまでくると、鍼灸でこまめに通ってくださいと言いたいのですが、仕事が忙しいとなかなか通うのが難しいという方は、貴重な休日に美容はりをすることで、全身のメンテナンスとお顔のお手入れをし、じっくり時間を掛けて強制的に休む時間をとることで、積極的に疲労回復に努めるという方法をおすすめします。
普段の養生:とにかく、22時~2時の間はしっかり熟睡することが必要です。
どんなに忙しくても、寝る時間だけは確保しましょう。
単純に1パターンのみの方もいれば、いろいろ合わせ持っていたり、季節や年齢、生活習慣によって変化していくのが人間です。
自分の不調の原因はなんだろう…?と思われましたら、はりきゅうアロマのおがわ.をお申込みください。
予約状況で2時間ほど空いている時間を選び、予約フォームからご予約ください。
※メール、LINE@、お電話での健康相談は、致しかねますのでご遠慮ください。
ご紹介している例は実際の患者さまではなく、日々の臨床、勉強会で取り上げられた症例、参考文献をもとに書いた架空の人物です。(実際の症例報告は、同意を得た方のみ勉強会等で使わせていただいておりますが、個人情報となりますのでブログには上げておりません)
参考文献:
日本鍼灸医学(経絡治療・臨床編)経絡治療学会:編
日本鍼灸医学(経絡治療・基礎編)経絡治療学会:編
図解 よくわかる経絡治療講義 大上勝行:著 池田政一:校閲