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手湿疹、手荒れ:過剰な湿度

子どもを元気に、ママを笑顔にする鍼灸師おがわです。

 

手湿疹、手荒れにお悩みのお母さん、多いですね。

年がら年中手湿疹に悩まされる方もいらっしゃいますね。

 

第7回目は、悪化の原因が『過剰な湿度』の方。

前回の乾燥との関係とは真逆の状態です。

近年、北海道も蒸し暑い夏が続くようになりました。

そうすると、冬場の乾燥シーズンに出る手湿疹とは質の違う手湿疹が出ることがありませんか?

 

なぜ湿気?

と思われるかもしれませんが、かゆ~い水疱ができ、ついかきむしったら汁が出た、という方は、湿気、要注意です。

 

今は冬真っ盛りですが、そういえば夏に…と思い当たるかたは、今から頭の片隅に入れておいて、夏までに養生し、今度の夏こそ手湿疹を治してしまいましょう!

乾燥に弱いだけ、という方は、今回の記事は無視して大丈夫です。

 

これからの季節は、乾燥するので、このタイプの方は過ごしやすくなるのですが、小川は両方なので、どちらも対策が必要。

手の状態を見れば季節がわかるという…(笑)

なので、季節と手の状態に合わせて、対策も変えています。

クリームを塗っても痒みがこみ上げてこない乾燥型手湿疹の方がまだ、快適に過ごせます。

湿気型手湿疹は、下手なものを塗ると痒みがこみ上げてきますのでご注意を!

 

通年手湿疹で悩まれる方、通年同じ治療をしていても季節によって悪化具合が違う方は、季節によってお手入れ方法を変えてみてください。

 

 

さて、このタイプの手湿疹にクリームを塗るとなぜ、痒みがこみ上げるのか?

皮膚表面に溜まっている湿熱を、クリームの油膜で覆ってしまうために余計に熱をこもらせてしまうからです。

 

 

クリームで悪化するジクジクタイプは、何も塗らない状態で、お灸で湿気を飛ばしてあげると、痒みが収まります。

三焦経の原穴である陽池を使うと、手に集まった熱がうまく分散されて、熱感が収まります。

手の甲側で、尺骨と橈骨の間の線と、手首の線が交わるところにとります。

 

 

なぜ、湿気で悪化するのか?

 

体温が上がれば、汗を出して体温を下げようと熱を発散させます。

しかし、外に湿気が多いとなかなか蒸発してくれません。

汗腺を開いてもなかなか外気へ蒸発していかないために、体に熱がこもりやすくなります。

 

それでも熱を発散させないと、熱中症になってしまいます。

そこで、必死に汗を出して体温を下げるために“気”が働くのです。

気が働いて消耗するため、疲労も激しくなります。

 

ただ湿度が高いだけでは、湿疹にはなりません。

体の中に余分な湿気=「痰湿」と熱がこもって「湿熱」となり、その余分なものが出口を求めて弱い部分に現れるので、ジクジクの手湿疹、痒い水疱となるのです。

 

体の中に余分な痰湿や熱をためこむ原因はコチラ⇒食事

 

東洋医学的なお話をすると「湿邪は脾を犯します」。

脾は消化吸収能力。

湿気によって消化吸収能力がダウンすれば、体に痰湿はたまりやすくなります。

 

湿気によって脾胃の働きがダウンする。

 ↓

必要以上に気を消耗するため体も疲労する。

 ↓

疲労するから、消化吸収能力もダウンする…。

 ↓

ジクジクの汁、水疱の汁の材料となる「湿熱」は作られる一方…。

 

この汁の材料、きちんとお小水や便として排出ができれば作られることはありません。

排出するためにはやはり、脾胃がきちんと働くことが必要なのです。

そして、気の材料も、飲食物をきちんと消化吸収することによって補われるのです。

 

湿疹やアトピーになりやすい人は、脾胃の働き、飲食物を消化して身体に必要な物に化かし、全身に送り届けるという働きが弱い人が多いです。

 

よって、栄養の行き渡りにくい四肢に症状が出ることが多いのです。

 

症状の出ていない今こそ養生をして、今から脾胃を丈夫にしておきましょう。

年末年始に暴飲暴食、油断して冷やす、無理して夜遅くまで仕事をする…と、脾胃は丈夫になりません。

よって、また蒸し暑い夏がくると、プツプツとかゆい水疱ができてくるのです…。

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