子どもを元気に、ママを笑顔にする鍼灸師おがわです。
手湿疹、手荒れにお悩みのお母さん、多いですね。
毎日食器洗いや洗濯、掃除で洗剤を触ります。
手を洗う回数も多い。
すると、手がボロボロになってきますよね。
第5回目は、悪化の原因が『洗剤』の方。
洗剤、としましたが、
洗濯用の洗剤、手を洗うハンドソープ、ボディソープ、シャンプー、台所用洗剤、掃除用洗剤…化粧品など、界面活性剤とアルコールが使われているもの、もろもろ全部ひっくるめてお話します。
私の場合、合成界面活性剤をやめて、体のあちこちが痒くなったり、湿疹が出るのが止まりました。
界面活性剤は、混ざらない水と油を混ぜるためのもの。
この働き、必要なところには、必要なのです。
油汚れを落とすだけではなく、水分と油分を混ぜて化粧品を作る時にも必要です。
食べた脂肪分を分解吸収したり、脂溶性ビタミンである、ビタミンA・D・E・Kを吸収するために必要な胆汁も、体の中で界面活性剤と同じ働きをしているんですよ~。
一つ一つの細胞はリン脂質という脂質の膜でおおわれています。
脂質なので、水溶性のものは通過しません。
もちろん、分子構造の大きなものも通過しません。
この細胞膜に包まれた細胞が何層にも重なり合って、体を包む表皮になり、外から異物が侵入しないようにバリアの役目を果たしています。
水溶性の異物、分子構造の大きな異物が、直接体の中に侵入してこないようにできているのですが、界面活性剤を使うことによって、皮膚への浸透率が上がり、体内に侵入しやすくなります。
そうすると免疫力が「異物が侵入したぞ!退治しなくては!」と、戦闘モードになります。
異物だけを退治してくれればいいのですが、正常な細胞にまで飛び火するため、炎症となります。
食事のところで、腸内で起きている炎症の話をしましたが、この場合、より弱いところで直接炎症が起きている状態です。
石油から作られる合成界面活性剤は、体の排出能力の高い人は、体の抗体が大暴れする前に排出できるので、炎症が起こることはありません。
ですが、排出能力の低い人が使うと、この合成界面活性剤を排出するのに時間がかかり、「異物が来たぞー!!」と抗体が戦闘モードに突入します。
アルコールでも同じ事が言えます。
汚れを落とすとき、アルコールを使うことはありませんか?
アルコールは油を溶かします。
つまり、細胞膜を通過します。
界面活性剤と同じ状態になりますね。
洗剤や化粧品などのラベルを見ると…アルコール、入っていませんか?
じつは盲点となるのが『手を使って塗るもの』
顔はデリケート。
でも、それ以上に毎日の家事仕事などで、手を酷使している人には、顔以上に手がデリケートになっていることがあります。
そうすると、顔に塗っても大丈夫なのに、手が痒い…ということだってあります。
化粧品を塗っていて、手が辛くありませんか?
そういう人は、化粧品を選ぶ時、顔のお肌が荒れる荒れないで選ぶのではなく、手湿疹が悪化する悪化しない、という視点でお化粧品を選びましょう。
掃除、洗濯、お料理などで酷使した手を使って…
頭を洗う。
体を洗う。
顔に化粧品を付ける。
ファンデーションを塗った後、すぐ洗い流す。
界面活性剤、アルコールといった、脂質の壁を通過するものを多く触っている部位が、手なのです。
どうしても、手湿疹となると、掃除用洗剤、台所洗剤に目が行きがちですが、界面活性剤やアルコールといった脂溶性成分の入ったもの全般要注意です。
だからといってすぐに何でも、『使わない!』とするのではなく、何が合わないのか認識すること。
自分のセンサーをしっかり働かせましょう。
何も起こらないものは大丈夫です。
自分の体が、有害物質が来たぞ!と感じていないのであれば大丈夫。
だけど、体が有害なものが入って来たよ~と感じているのに、気づかないふりをするのはキケンです。
アロマテラピーをやっていると、植物が持っている注意が必要な成分を習います。
アロマオイルはもちろん、天然植物成分。
植物から取ったもの=100%安全、ではありません。
なので、「植物成分でお肌に優しいですよ~」とうたっていても、合わないものは合わない!
逆に、そういったことをうたってなくても、大丈夫なものは大丈夫なのです。
特に最近は、浸透性の高いもの、よくわからないのに過剰に宣伝されるものが多い時代。
自分のお肌のセンサーは敏感に働かせておいた方が安全です
パッケージにかかれた材料の名前を見て、みなさん、それが何から作られて、何のために入れられているのか全部わかりますか?
正直言うと、私はわかりません。
いいよ~と大々的にアピールされていても、使って「なんか変だな…」と感じたら、即やめる!
あきらかに悪化しているのに「ああ~、それは体に溜まった悪いものが出ている証拠です」なんて、意味不明な説明を信用しない!
テレビで言っていたから…。
○○さんがいいって言っていたから…。
それで選ぶのはやめましょう。
自分が使って心地いいと感じるから。
症状が悪化しないから。
自分のセンサーをしっかりと働かせて選んでください。
~余談~
嗅覚は、人間の脳の本能的な部分で感じとります。
匂いって実はとっても凄いセンサーなのです。
匂いで「気持ち悪い」と感じたものを避ける、という方法もあります。