糖分とこころの関係

おはようございます。

札幌 西区 子どもを元気に、ママを笑顔にするセラピスト 小川です。

 

普段、食べ過ぎないようにし、葉もの野菜の量を増やしましょうとお伝えしておりますが、実は、味付けも大事。

東洋医学には『五味』という考え方があります。

酸、苦、甘、辛、鹹(しおからい)は、それぞれ五行に配当され、五臓の働きを調節し、取り過ぎればその対応している五臓を傷つけると言われています。

 

五味の中でも甘いものは、体を養うものです。

ですが、取り過ぎれば胃腸の負担となり、体が重だるくなります。

胃腸の働きがダウンして、熱がこもると働きが亢進し、こころもフラフラしてくるというのが東洋医学の考え方。

 

でも、今日はちょっと、西洋医学の考え方からお砂糖とこころの関係について書きたいと思います。

 

お砂糖には中毒性があります。

こんな書き方をすると、極端にお砂糖を悪者扱いされる方もいるので、あまり好きではないのですが。

やはり、食べ物による影響は大きいので書いておこうと思います。

 

ただ、どんな食べ物も、命と手間がかかっているのだということを忘れずに。

そうすると、よく噛んで味わいながら腹八分で食べる習慣がつくようになるのではないかと考えるのですが、いかがでしょうか?

『空腹は最強の調味料』ともいいますよね。

 

糖分が人間の身体に吸収されるためには、グルコースという単糖類、いわゆるブドウ糖に分解されなければなりません。

ショ糖はスクラーゼという、小腸から分泌される消化液が分解します。

デンプンは、唾液や膵液から分泌されるアミラーゼ、小腸から分泌されるマルターゼが分解します。

そうして、消化管の中で細かく分解された糖は、小腸から吸収され、小腸に巻き付いている血管に入り血液とともに体内を巡ります。

その時、一緒に吸収したビタミンB1とともに体のエネルギーとなって使われます。

 

もちろん、体内に糖が入ってくれば、血糖値は上がりますね。

体内に糖が入ってきたけど、ビタミンB1が不足している、もしくは、糖の量が異常に多いと、糖はエネルギーとなって利用することができません。

 

では、使われないまま糖の状態で血管の中を泳いでいていいかというと、それもよくありません。

糖が血中に必要以上に多い状態を高血糖といいますね。

この状態は、血管をボロボロにします。

糖尿病の状態です。

 

人間の身体はそうならないように、膵臓からインスリンというホルモンを分泌して糖を脂肪に変えて貯蔵し、血糖値を下げようとする働きがあります。

そのため、甘いものを取り過ぎると、太るんですね!

 

さて、そこで、インスリンが調度ピッタリな量だけ分泌されればよいのですが、今度はインスリンによって血中の糖が減り、低血糖の状態になります。

低血糖になると、エネルギーが作れないために身体は死活問題となるわけです。

そこで、あわてて血糖値を上げるためのホルモンを出します。

それが『アドレナリン』です。

人間が活動的になるために必要なホルモンなのですが、これは『攻撃性ホルモン』ともいわれ、多すぎると攻撃的になります。

小さなお子さまだと、キレやすい、疳の虫、夜泣き、落ち着きがない…などの症状となって現れるのです。

 

インスリンとアドレナリンのバランスを取るのが苦手な体質の子と、大丈夫な子といますが、身体が未発達なうちから、糖分、特にショ糖を取り過ぎていると、このバランスが悪くなります。

 

実は私も、このバランスが悪い体質でして、思い返してみるとイライラしやすい子どもだったなぁ…と納得がいくのです^^;

(今でもよくイライラしているでしょ!と、そんな声が一部から聞こえてきそうですが…汗)

 

うちの子、キレやすい、怒りっぽい、落ち着きがない…と、お困りでしたら、糖分を摂り過ぎていないか要チェックです!

 

疲労した状態は、東洋医学で言うと大量に『気』を消耗した状態。

そんな時に補う五味は『甘』。

疲れてくると甘いもが欲しくなりますよね。

でも、実際に身体が必要としているのは、ケーキやチョコなどの、糖分・油分たっぷりのお菓子でも、あま~いジュースでもありません。

 

穀類、いも類のでんぷん質です。

薬膳では『気』を補ってくれる食べ物は穀類に多いです。

 

糖類を分解吸収するとき、ビタミンや腸内細菌の手助けが必要となります。

急に砂糖の固まりがドカッと入ってきても、身体はその処理に追われて、かえって疲れてしまいます。

 

消化しきれなかった糖分はベタベタと腸管に張り付き働きを鈍らせ、かえって身体が重だるくなります。

登山や遠足で疲労したときに、飴玉をちょこっとなめるくらいはいいでしょう。

あと、たま~に、何かのお祝いなどで、ケーキを楽しんだり、おみやげでちょっとだけお菓子をもらった時なども、その時は楽しく美味しくいただくといいと思います。

 

ただ毎日ケーキやチョコ、クッキー、ジュースなど、糖分の取り過ぎは、こころと身体の発達によくありません。

疲労はたっぷりの睡眠で回復させましょう。

 

お子さまが、お腹が空いて食事の時間までど~しても待てない時は、小さなおにぎりや、ゆでたイモなどがおすすめです。

それを用意する時間がない時は、野菜ジュースを利用するのも手です。

最近はバリエーション豊かになり、果物が色々入ったものも多くありますが、葉もの野菜が多めのものを選びましょう。

ただし!これらも、与えすぎには注意です。

よく噛んでゆっくり食べたり飲んだりすれば、程々の量で夕ご飯まで待てるでしょう。

 

空腹のときに、消化器官をやすめ、働きを回復することができます。

「お腹が空いていてかわいそう」

というのは、大昔のものがなかった時代に日本人のDNAに染み込んでしまった感情なのです。

今は、食べ過ぎて休ませてもらえない消化器官がかわいそうなことになっている時代です。

「お腹が空いた」

と感じることも大切にしましょう。

人間は食べたものから作られます。

味付けに使う調味料も影響があるのですよ~。

なるべく素材の味が楽しめるように薄味で。